インプラントに関して

歯科用インプラントとは、体内に人工の歯根を埋入することを意味します。
歯科用インプラントの歴史は、30~40年前から行われている施術方法です。
実際に体内に埋入する人工歯根をフィクスチャーと言います。
このフィクスチャーの形態、素材、ねじ山の数等は様々に存在し、インプラントメーカー各社が最新の知見をもとに、日進月歩で進化・改善されております。
以前は、歯がないところには入れ歯かブリッジしか治療法がない時代がありました。
歯科用インプラントが開発されてから、咀嚼効率という面では大幅に改善されました。

しかし現在、新たな問題も発生してきております。
それはインプラント周囲炎です。
歯周病とは歯の周りの組織に細菌が付着し、歯肉が腫れて、歯槽骨(歯を支える骨)が溶ける病気ですが、インプラント周囲炎は、インプラント体(フィクスチャー)に細菌が付着し、歯周病と同等の問題を起こす病気です。
インプラント周囲炎に罹患すると、歯周病よりも病気の進行が速く、重症化する事が報告されています。
理由は簡単で、歯には免疫機構が備わっている為そこまで重症化しにくいのですが、フィクスチャーには免疫機構が無い為重症化しやすいという事です。
人間の体は絶えず、外からの刺激に晒されています。
免疫機構と組織再生能が無ければ、地球上で存在し続けることは困難です。
歯科用インプラント治療はその矛盾の中で存在しているわけです。

また人間の体は全身を上皮で隈なく覆われております。
所謂、皮膚の事です。この上皮が外からの刺激から人体を守ってくれている訳ですが、
歯科用インプラントは、歯肉を貫通しています。
ここにも人体の法則からすれば大きな矛盾が存在します。
通常は、この矛盾が存在するところには、拒絶反応が出てきます。
ところが、なぜ歯科用インプラントは問題が無く口腔内で粘膜を貫通させた状態で存在できるかと言うと、口腔粘膜の特殊な防御機構が存在するからです。

しかしその特殊な防御機構も、口腔内の環境が悪ければ、破綻してしまいます。

症状としては、歯肉は腫脹し出血を伴い、歯槽骨(歯を支える骨)が溶けだしてしまいます。
この状態になると、インプラント体は脆く、感染を止めることは難しくなり、次第にインプラント体は脱落してまいります。


次にインプラントの禁忌症を記します。

  • 重度の糖尿病(感染しやすいため)
  • 心疾患、脳疾患の持病があり抗凝固薬を服用している方
  • 喫煙者(歯肉の血流が少なくなり、組織再生能、免疫能が衰えてしまう為)
  • 中等度以上の歯周病の方
  • プラークコントロールが十分に出来ていない方
  • 骨粗しょう症の方

上記のように様々な問題も抱えているインプラント治療ですが、適応症を間違えず、正しいメンテナンスを行えば、高齢になられても咀嚼する事ができ、認知症の予防にも繋がると言われております。
当クリニックでは、他医院で骨が無く不可能と言われた場合でも、骨を作りインプラントを埋入する事ができます。

詳しくは歯科医師にご相談ください。

施術例

患者
女性
年齢
60代
主訴
奥歯が無くて咬みにくい

患者様は、大変治療に協力的でプラークコントロールもよい方でした。
それなのに奥歯が無くなってしまっているのは、強い力の問題があります。
昔から、食いしばりをする癖があり、朝起きると顎がだるいそうです。
そこで、食いしばらないようにトレーニングを行い、インプラントを埋入いたしました。
患者様は定期検診も欠かすことなく、現在も問題なく使用されています。

初めての方でもお気軽にご相談ください